公益社団法人下関法人会では、国税庁の広報週間「税を考える週間」(毎年11/11~11/17)に併せ、下関納税貯蓄組合連合会主催のコンクールに協賛し、優秀作品には下関法人会会長賞を贈呈しています。
令和6年度公益社団法人下関法人会 会長賞 受賞作品をそれぞれ2点ご紹介します。

 

令和6年度 中学生の税についての書写

【納税意識】

公益社団法人下関法人会会長賞

下関市立名陵中学校 3年 奥村 星南 さん

【社会保障と税】

公益社団法人下関法人会会長賞

下関市立勝山中学校 3年 三浦 姫奈さん

 

令和6年度 中学生の税についての作文

公益社団法人下関法人会会長賞

下関市立菊川中学校 3年 仲林 花 さん

「税金の使い方」

 「新紙幣が発行される」私は、このニュースを初めて知ったときには、「へー、変わるんだー」というくらいにしか思っていませんでした。しかし、いざ自分の手元に新紙幣がわたってきたとたん、「どうして新しくしたんだろうか」という疑問と、「税金のむだ遣いではないのだろうか」という疑問をもちました。そこで一度、自分でその疑問について考えてみましたが、どうしても、「新紙幣にした理由」というのが思いつきませんでした。
それに、わざわざ新しくしなくても、今までの紙幣のままでもよかったのではないか、これから、キャッシュレスの時代に変わっていくであろうのに変える理由がわからないと思っていました。
 だから、インターネットで調べてみることにしました。新紙幣発行の理由は「偽造対策の強化」と「ユニバーサルデザインへの対応」というものでした。決っして脈絡のない理由ではなく国民の不安や被害を減らすため、誰にとっても使いやすい紙幣になるようにするためという理由がありました。
 そして、私の二つ目の疑問、「税金のむだ遣いではないのか」について私は紙幣の変更がなければ発生しなかった出費があるのではないかと思ってこのような疑問が生まれました。紙幣は作るのにもお金がかかるし、流通させるのにもお金がかかります。そしてその「お金」というのは税金で補っているので、今までの紙幣でもお金として使えるのに、新紙幣発行は税金のむだ遣いなのではないかな
と思っていました。それに、キャッシュレスの時代に変わりつつある今、紙幣への需要というのがそこまでないとも思っていました。 
 このように私は正直新紙幣発行に対して、「税金のむだ遣い」というネガティブな印象をもっていました。しかし、新紙幣発行の理由を知った今、全部が全部むだ遣いになるということではないなと思っています。この変更は国民の安心、安全のためにしたことでそれは税金の良い使い方であると思います。私は、今回新紙幣発行について、考えたり調べたりしてみて、税金があるから、私たちの生活は守られているんだということを再確認することができたと感じています。
 ただ、これからキャッシュレスの時代に変わっていく中で、紙幣は必要なのかという問題もあると思っています。便利な時代になっていく中、現金を持ち歩くのかどうかは、大人のみなさんだけでなく、子供の私達も考える必要があると思います。次は、どこで、国をよりよくするため、国民が生活しやすくするために税金を使うのかということも考えないといけないと思います。税金の使い方も時代に合わせて変えていくことが、私は大切なことだと思います。そして、世の中をより良く、過ごしやすくしていくことが、税金の在り方であり、税金の良い使い方だと思います。

 


公益社団法人下関法人会会長賞

下関市立日新中学校 1年 平野 滉貴 さん

「環境税に期待すること」

 近年の天気は、豪雨があり、住んでいる市では観測史上初の雨量や、夏休みに入ると毎日、熱中症警戒アラートが発表されて、暑い日が続いています。地球温暖化が進んでいるなど肌で実感できます。
 僕は小学校の頃から将来、環境に関わる仕事がしてみたいと思っていました。京都議定書の目標が達成できるのか、二酸化炭素の排出量が削減ができているのか疑問でした。そんな中、今年から環境税という新しい税金制度ができたとニュースで聞きました。一人一年千円徴収され、その税収の全額が、国によって森林環境譲与税として都道府県、市町村へ譲与されるそうです。
 「森林環境税」詳しく調べてみると、国から交付される額は、個人や会社などで管理されている「私有林人工林」の面積と林業の就業者数、それに人口によって決められます。私有林人工林の面積がなくても東京二十三区などにも交付されているそうです。二〇十九年度からすでに国庫から捻出する形で交付されています。目的は森林を育てることで、温室効果ガスの排出削減目標を達成することや災害を防止することです。私有林人工林の面積が市区町村の中で最大の静岡県浜松市は、その交付金で、伐採や伐採した場所に再び森林を作る事業、それに林業に携わる人材の育成といった事業に活用したということです。都市部では、木製の備品の購入、国産の木材を利用して教育、福祉施設の建て替えをしています。
 昔は林業が盛んでしたがだんだん減ってきて間伐がちゃんとされていなくて森が荒れたり、伐採したのに植林されずに山の保水力が弱まって、大雨の時に洪水になったりと悪循環になるのでちゃんとこの税金で森を守っていけるといいなと思いました。また建築には、安価な外国産の木材を使うのではなく国産の木材の利用を増やしたいです。林業で生計を立てていけるように、木材の値段を安定させることで、日本の森林を持続可能なものにしていけるのではないかと思います。古くなった教育施設を新しく建てる時は、国産の木材を使用するといいなと思います。
 地球温暖化は待ったなしです。地球温暖化は、海面の上昇から熱波や干ばつ、大雨やそれによる洪水など気温上昇のほかにこれらの気候変動を引き起し、私たちだけでなく地球に住む動植物などの生態系に影響を及ぼします。農作物が被害にあい、作物の収穫が減るだけでなく生物多様性が減少したり絶滅してしまう動物も出てきます。
 この環境税により、少しでも自然環境を守っていくことができるといいなと思います。
僕達が大人になった時や次の世代まで豊かな自然環境を残していきたいです。そのためこの環境税に期待しています。また僕が社会人になったら、税金を納めます。