公益社団法人下関法人会では、国税庁の広報週間「税を考える週間」(毎年11/11~11/17)に併せ、下関納税貯蓄組合連合会主催のコンクールに協賛し、優秀作品には下関法人会会長賞を贈呈しています。
令和4年度公益社団法人下関法人会 会長賞 受賞作品をそれぞれ2点ご紹介します。
令和4年度 中学生の税についての書写
【郷土を創る税】
公益社団法人下関法人会会長賞
下関市立川中中学校 3年 石橋 杏実 さん
【申告納税制度】
公益社団法人下関法人会会長賞
下関市立勝山中学校 3年 高橋 健太 さん
令和4年度 中学生の税についての作文
公益社団法人下関法人会会長賞
下関市立安岡中学校 1年 岸波 花歩 さん
「私たちの暮らしを支える税」
私たち国民が納めている税金は、様々な形となり、日々の生活を支えてくれています。
私は、初め、税金に対して、少しマイナスのイメージを持っていました。しかし、いろいろ調べてみると、私たちが、生活していく上で税金に助けられている場面が、想像以上にあるということが分かりました。
私にとって、税金が使われている一番身近なものは、学校だと思います。例えば、学校の校舎、エアコン、教科書、教育費などは、すべて、税金によってまかなわれています。こうした、学校の様々なものが税金によってまかなわれているおかげで、集中して勉強できる環境が整っており、安定した学校生活が送れているのだと思います。このように、学校の中だけでも税金が使われているものはたくさんありました。この中でも、教育費が税金でまかなわれているのはとてもありがたいことだと思います。公立学校の児童の場合、
小学生は一人当たり一年間に約八十八万二千円、中学生は一人当たり一年間に約百五万二千円もの教育費が税金で負担されているそう
です。もし、義務教育の教育費が税金で負担されていなかった場合、一人当たり、九年間で約八百四十五万円支払わないといけなくなってしまいます。そのため、税金が使われていなかったら、私も、今のような教育を受けられていなかったかもしれません。そう考えてみると、税金は、生活していく上で絶対に必要だと思いました。さらに、学校以外にも図書館や、公立の美術館、博物館など、文化や教育を育むための施設や運営も税金でまかなわれているそうです。私たち学生が、しっかり勉強に取り組めるように使われている税金を無駄にしないよう、これからも精一杯努力していきたいです。
また、これらの税金は、働いて得た収入の一部など、大人たちが納めた税金を使っています。そのため、私が安定した暮らしを送れているのは、税金を納めてくださっているたくさんの人々のおかげだと思います。私たちの生活の中の医療費や、学校のものなど身近にある様々なものが、税金によってまかなわれていると知りました。もし、税金がなければ、今のようなまともな教育を受けられていない子供が多くいたのかもしれません。今回、税金の使われ方について調べてみたことによって、税金に対する私の考えが大きく変わりました。また、納税してくださっている方たちへの感謝の気持ちを忘れず、税金で支払われている物を大切に使用していきたいです。
今、私が税金を払う場面といったら、消費税くらいしかありませんが、その税金が誰かの生活を少しでも、助けられることができていたらいいなと思います。そして、大人になったら、今度は自分が子供たちの生活を支える側になるので、しっかりと税金を納め、社会に貢献できるような大人になりたいです。
公益社団法人下関法人会会長賞
下関市立安岡中学校 1年 西 千晶 さん
「税のおかげでこれからも」
「税って何のためにあるの。」
私は税のことについて何も知りませんでした。でも、とある体験で、「私も税で誰かを助けたい」「きちんと納税したい」と思えるようになりました。
小学六年生のとき、学校で税の教室がありました。そこでは、税にはどのようなものがあるのか、どのくらいの税が使われているのか、税はどこに行くのかなどを知りました。
今まで税金について何も知らなかった私がまるでうそのように興味津々だったのを今でも覚えています。特に税の教室で印象に強く残ったのが「税のない世界」についての動画を見たことです。その世界は、ごみがあちこちに散乱していたり、橋や道路がこわれたままだったり…。税がないだけで、こんな生活で苦労するなんて思ってもいませんでした。もしかすると、災害が起きたときにも、税がないと、困った人が出てくるかもしれません。またお金がかかる公共サービスが出てきます。税がない世界だと、「この橋を一回わたるには、百円」や「学校に行くには、教科書、机、椅子を買わなければいけない」などの自分も家族も生活するのに困ってしまいます。
このように税は、みんなが安心・安全に生活が送れるようにしたり、悲しむ人や困った人が出ないようにしています。税には税にしかできない働きがありました。
このことをふまえて、家で、
「私にできることは何だろう?」
と、考えて、考えて、考えました。学校で税についてのお話を聞いたら、なんだか自分もいつかきちんと納税をしたいと思えるようになりました。今は、消費税を気持ちよく払いたいと思います。このことを物知りの妹に言ってみると、
「私は税があるおかげで学校にいけるから、
『税に感謝』だね。」
と、言われました。確かにそうだなと少し衝撃を受けました。私も妹みたいに「感謝」を何事にも忘れないで気をつけていきたいです。
そして、ここ、山口県には、「やまぐち森林づくり県民税」という税があります。この税は、建物や土地などで荒れて役に立たなくなる森林をなくし、万全な状態で次世代につなぐために平成十七年四月一日に導入されました。山地災害をはじめとした取り組みをやまぐち森林づくり県民税で行っています。私は、調べるまでこの税を知らなかったけれど、
身のまわりでも税に関する取り組みがされているのにびっくりしました。私も、地域をよりよくできるようにみんなで協力していきたいと思います。
税には、数えきれないほどの種類や使い道があって、分かりづらいけれど、納税は国民の義務です。でも、私たちは見えないところで税に助けられていると思います。だから、感謝を忘れずに私は前へ進んでいきたいです。